晴釣雨読

As the train goes through the mountain path, leaning on the lightcyan window, only I would think about my fun.

「とりあえずテレビ見るのやめてください」

久々に義母Hと電話。

知ってたけど、やっぱり、笑っちゃうぐらいものすごいコロナTV脳症になってた。

父Yから何かの件で電話があったらしくて、そのとき「コロナは別に怖くないんですよ」みたいな話を聞いたんだと。

「いつもお父様とはよくコロナについて話してるの?」

父とあたしは別に毎日話し合って同じ結論に達しているわけではなくて、それぞれ別のアプローチでまあいつも大体同じ考え方になる。コロナもやっぱり同じだったってだけなんだけどね。おんなじこと言うから驚いたみたい。

 

 

「コロナとインフルエンザ、どっちが怖いですか?」

「そりゃコロナの方が怖いわよ当たり前じゃないの」

「いやあたしはインフルエンザの方がずーーーーーっと怖いと思いますよ。だってインフルエンザって子供が死ぬんですよ?未成年が何百万人と感染して学校休んで、何百人と死亡例があるシーズンがあるんですよ?基礎疾患のない、ワクチン接種済みの子供が脳症起こして死んじゃうなんて怖すぎませんか」

「でもコロナは毎日毎日感染者数がすごいじゃないの」

「インフルエンザが大流行した年の足下にも及ばないですよ。2000万人感染した年もありますよ?2000万人ですよ?」

「でも今はインフルエンザ全然流行ってないじゃない。コロナが流行ってるから」

「インフルエンザがなくて、コロナはあるけど、子供は1人も死んでない。子供が死んでないんだから別にいいと思いますけどね。20代は基礎疾患のある人が10人亡くなってるけど、それって20代があの感染者数だから致死率がものすごく低いことになるんですよ。若者が罹っても死なないならただの風邪ですって」

「やだただの風邪じゃないわよ。コロナは罹ったら重症化するんだから」

「えっとー死亡者数って減ってるか増えてるかご存知ですか?」

「死亡はわかんないけど、感染者数はものすごく増えてるわよ。コロナ詳しいんだから」

 「コロナのどんなところに詳しいんですか?」

「どこの区に何人感染者出たとか、東京都全体で何人増えたとか」

「あのねお母さん、とりあえずテレビ見るのやめてください。そんな情報に意味ないから。感染者数を底上げしてる20代は発症しても死なない世代なわけでしょう?その感染者数が増えたの減ったの数えたところで、年代が全然違うお母さんにはまったく関係ない情報だと思いませんか?」

「じゃあなたコロナ怖くないの?」

「全然怖くないですよ。感染した子供が全員死ぬ病気なら怖いですけど、コロナはそうじゃないから。死者数増えてるか減ってるか知ってますか?」

「でも重症化するじゃない?」

「それはそういう個体だったってことで、自分がそうなったら観念しますよ。感染力が強いって言うけど罹らない人がいるのはどうしてですか?」

「ちゃんと感染予防してるからよ」

「違いますよ。生物の多様性です。罹る人はワクチン打ったって何したって罹るし、罹らない人は何してもしなくても罹んないんですよ。感染予防してたらうつらない、っていうんなら、じゃ家族が1人罹った家は必ず一家全滅してますか?そうじゃないでしょ、それは家族でも違う個体だから感受性は同じじゃない、だから必ず感染したり発症したりするものではない、ってことですよね」

「でもワクチン打たないなんて怖くない?」

「あれインフルエンザのワクチンと構造違うんですよ?副反応が強いのはそのせいですよね。今までなかった薬でろくに治験もしてないものを打つなんて怖くないですか?あたしはコロナよりワクチンの方が怖いですね。あんなもの藪蛇以外の何者でもない」

「かかったら医療崩壊しちゃうじゃない」

「あのね日本って、人口10万人あたりの病床数が世界第1位なんですよ。じゃそんな日本がなんで救急車たらい回しになるかって、私立病院がコロナ病床を増やすどころか締め出してるからですよ?あの尾身会長のJCHOが、まっっっったく仕事をしてないんですよ。でもそもそも私は2類から5類に下げてやれば私立病院でも受け入れざるを得なくなるから、指定感染症の分類を見直すべきだと思ってますけどね」

「じゃ後遺症とかも怖くないの?」

「あのねえ手が溶けるとか足が折れて戻らないとか、失明するとか肝硬変になるとか、そういう話なら警戒してもいいですけど、死の淵から帰ってきた人にとって味覚嗅覚は命より重要なんですか?」

「あなたってすごく強い人なのねえ」

 

とこのように、まったく話が噛み合わないのであったww

最後の「強い」にはものすごくたくさんの齟齬があるような気がしてならないが放置したwwww

 

 

個人で考えると、死ぬ病気は怖い。

社会全体で考えるとき、子供だけが倒れて死んでしまう病気は、老人だけが倒れて死んでしまう病気とは比べ物にならないくらい怖い。国家存続の危機だから。

 

で、義父母は老人だから、死ぬ病気=コロナは怖いわけだ。そりゃそうだ。

その死ぬまでのカウントダウンを「好きに生きて好きに死ぬ」と思うか、「捕捉できるリスクは全部押さえて徹底的に回避して長生きする」と思うか、でいうと彼らは後者だから、話が合うわけがないんだよな。

子供が死なないなら別にいい=老人は死んでも構わない、っていうふうに聞こえて「私が老人だから嫁は死んでもいいって思ってるんだわ」と傷ついたのであれば、それは直接私の伝えたいことではないけれども「老人が死んでいくのは神の領域だから手出しには限界がある」という私の主張と強ちかけ離れているわけではないから別に訂正はしない。

 

ひとつだけわかったのは、TVは死亡者数の推移とか実行再生産数の推移なんかをまったく報道してないんだな、ってことだった。

 

そもそもなんで義母から電話があったかって、ヘビースモーカーの義父SがCT撮ったら左肺に胸水たまってたからこんど大病院に言って再検査するのねっていうお知らせだったんだけど、コロナの感染予防はリスク回避として人生の最重要項目だけど喫煙はそうじゃないっていうこの矛盾はどうするのさ。