晴釣雨読

As the train goes through the mountain path, leaning on the lightcyan window, only I would think about my fun.

あたしは母親が想像していた以上に

学校の勉強がよくできる子だったから、それがあの人を強欲にした。赤点しか取ってこない子だったら、最低限のことだけを教えてくれただろう。でもあたしには更に上を更に上を強制した。子供だったから、強制されたという意識もない。ただ、母親の言う通りにやらなければ怒られる、それだけだった。
弟が、「いつも横に母さんがついて(勉強を見て)て、姉さんはかわいそうだなと思ってた」と言った。そうか、あたしはかわいそうだったのか。知らなかった。
勉強して満点取っても驚いてくれない母親というのは、罪なものだ。せめて驚いた演技でもしてほしかった。方眼紙に色々描いているのが気に入らず、まとめてくしゃくしゃにした彼女にあたしは泣いて抗議した。彼女は開き直った。