晴釣雨読

As the train goes through the mountain path, leaning on the lightcyan window, only I would think about my fun.

「いいことかどうかはわかんないけど、とにかくあたしがそうしたかったからしただけで、彼女は別に嬉しくもなんともないことかもしれないから」

委「ふーん。でもさあ、ママさあ、嬉しくないことしてもいいの?」
私「嬉しいかもしれないってあたしが考えて、考えた通りにしてみただけなのよ」
委「へーママ考えたんだ」
私「あの子が嬉しいかもしれないって考えただけでさー、絶対に嬉しいとは限らないのよ」
委「でもさーママさー、さっきのひとさー、ありがとうって言ってたよ」
私「うーん、じゃあ、嬉しかったのかもね」
委「じゃあママやっぱりいいことしたんだね」
私「いやーわかんないよ。クチでありがとうって言ってても、頭じゃ迷惑かもしれないから」
委「めいわくってなに」
私「嬉しくないってこと」
委「嬉しくないのにありがとうって言ってもいいの?」
私「・・・(めんどくさくなってきた)」
委「ねえママー嬉しくないのに、ありがとうって言ってもいいの?」
私「とりあえずその場しのぎに、ありがとうって言っとくことが多いのよ日本は」
委「そのしばのぎって何?」
私「その場しのぎってのはねえ、そのとき本当に思ってることをそのまま言うと、ケンカになるかもしれないから、面倒くさいから、適当なことを言うってことよ」
委「へー。そうなんだ」
(すでにこの辺で彼の頭の中*1からは、嬉しくないのにありがとうと言うべきか言わざるべきかの主題は消えている)
私「でも思ってないこと言っちゃいけないはずなんだよね、本当は」
委「へえ」(DSをひろげているらしい)
私「でも面倒なことになる、ってことが死ぬほどイヤだから、みんなで思ってないこと言うんだよね、多分特に日本は」
委「・・・」(DSで遊んでいるらしい)
私「そうやってるうちに、頭で真剣に考える練習を忘れていくんだってさ」
委「・・・」(DSで遊んでいるらしい)
私「・・・あんた聞いてんの!?」
委「聞いてる聞いてる」

*1:メモリが小さいので