晴釣雨読

As the train goes through the mountain path, leaning on the lightcyan window, only I would think about my fun.

やることなくなって、午後、ノルウェイの森を見た。

さて映画だけ先に見ると、原作読むときキャラに絵がついちゃうから、あんまりよくない。でも松山ケンイチが美しかったからそこはいい。菊池凛子までしかわかんなかった。凛子太ってた。
そんなわけで原作は読んでないけど、「イチゴのショートケーキを買ってきてくれたら愛してあげる」みたいななっがーい口上とか、「そんなことは重要じゃないわ」「そうするべきだと思うの」みたいな超常現象的な言い回しを見る限り、とっても村上春樹的でありました。
春樹的という一点においてはバンザイなんだけど、いや彼の本は随分前から訳本しか読んでないからじゃあ語るなよとか弟に言われそうだけど、この映画はセックスを軸にしてさえいなければ最高だったのに、と思う。いや、軸のつもりはないのかもしれない。でも直子も誰も彼もそればっかり喋ってる印象。それを抜きにしては話を進められないの。それ以外のことを喋ってくれないの。
別に優等生的な視点で嫌悪してるわけじゃなくてさ。それをただ適宜パラパラと混ぜるんじゃなくて、さらっと前面に置きっぱなしにしちゃうと、なんていうかこう、台無しになる感じがするんだよね。安直つーのかしら。売春みたい。だってそれ置いたらみんな見るじゃん、それ売ったらお仕舞いじゃん。たとえそれが綺麗な絵でも、単に高級コールガールなだけ。