晴釣雨読

As the train goes through the mountain path, leaning on the lightcyan window, only I would think about my fun.

「ああ、こんなにすっきりしたのは久しぶりだ」

とか言い出す。もちろんその奥さんの口でね。
で、久しぶりっていうのがどのくらいぶりかっていうと、もう30年くらい経ってて、自分の名前も覚えてない。
で、あなたの最後の記憶は何ですか?としつこく聞いていくと、「車で走ってたら山に入って、そこでひどい事故に遭ったんだよなあ。こうやって生きてられるのが不思議なくらいの、ひどい事故だったさ」