晴釣雨読

As the train goes through the mountain path, leaning on the lightcyan window, only I would think about my fun.

ウチの砂場セットは種類も数もあるから、よく大盤振る舞いする。

いい年こいて勝手に持って行こうとする子には「それウチの」と言って親の出方を見るけど、遊びたそうにじっと見てるだけの小さい子とかちゃんと「かして」と言ってくる子には気前よく貸す。という狭量な方針のあたしの目にも彼は、ただ面白そうだからと見に来ただけの子に見えた。おっちゃんがいなかったら、一緒に遊ぶ?と声掛けてたと思う。
でもそのおっちゃんは超気合いを入れて叱ってる。
曰く、どうしてわざとそんなところを通るんだ!謝りなさい!そんな子はお父さんの子じゃない!謝るまでここを動かないぞ!と。彼も一応「いやだ」とか反抗するんだけど10秒ぐらいからもう泣いちゃってる。
でも、彼よりも



っとひどい子供なんてザラにいるし、「だめよそんなことしちゃ」なんて口先のパフォーマンスだけでどうにかする気ゼロの親なんて更にザラだし、何もそんなに怒らなくても('A`)と同情してしまうぐらい徹底的に怒られてた。
うちは実質的に被害はないし誰も怒ってないんだけど、おっちゃんにとっては被害の具合ではなく加害の具合の方が問題で、「故意なのに偶発を偽装した」「壊れても構わないという未必の故意」などの事実が重要らしかった。
普段密着して世話してないとこういう場面にも経験が少ないだろうから、おっちゃんは免疫がなかったのかもしれない。
でも頬をつねりながら説教するあたりなかなか心得てるようにも見えたから、その辺通りすがりのあたくしには測り切れない事情というのがあったのでしょう。