晴釣雨読

As the train goes through the mountain path, leaning on the lightcyan window, only I would think about my fun.

金の糸を入れたい人は、テロメアについて知る必要があります。

減る一方の運命にある血管やコラーゲンなんかの組織を、無理やり増やしたりなんかした代償は、顔だけ死ぬこと

 米国のヘイフリック氏らが1960年にいわゆる「ヘイフリック限界」という現象を発見しました。
 ヒトの胎児の細胞は約50回の分裂後、増殖を停止するというものです。さらに大人の細胞は約20回しか分裂しないことも分かりました。このように若い人の分裂回数が多いのに、年配の人ではそれが短いことも分かりました。また、哺乳類の最大寿命も体細胞の分裂回数と相関があることが分かりました。マウスでは分裂回数約10回で寿命は2〜3年、ウサギでは分裂回数約20回で寿命は10年、ゾウガメでは分裂回数数百回で寿命は150年だそうです。このような見方から、ヒトの分裂回数は50〜60回で、推定される最大寿命は120歳と言われています。
 このように私たちの身体を構成する約60兆個の細胞には、テロメアという細胞の死、ひいては個体そのものの死を決定するプログラムが組み込まれているのです。
 医学が発達し、環境が改善されて寿命がどんなに伸びても、細胞の分裂回数には限界があり、個体の最大寿命を超えることは決してないのです。 老いと死は別と考える学者もいるようですが、細胞の老化(分裂回数の減少)は確実にその後に控えている細胞死、すなわち個体の死につながるものです。老化(senescence)へ向かう加齢(aiging)*1は、若い人にも普遍的に訪れる生物の時間経過に伴う細胞死へのプロセスです。
以上抜粋

*1:ageing/agingの間違い。