晴釣雨読

As the train goes through the mountain path, leaning on the lightcyan window, only I would think about my fun.

出会い

神経内科的にはどうかと言うと、

強迫観念の粘着質な性格では、余り物事を深く考えていかない方が無難だ。はまったその対象によっては、アリ地獄に落ちる。中島義道を読んでいるのに、夜子供に「世界にひとつだけの花」を歌って聞かせていると、喩えようのない矛盾を感じる。
綺麗な花の話をしても、そのあとすぐ枯れてしまうことについてなぜ言及しないのか。ナンバーワンにならなくていいというキメのフレーズは、ナンバーワンに邁進するべきだという世間の大前提を和らげて表現しているだけにすぎない。でもあの歌はよく売れた。マジョリティに歓迎された。つまり、「いい歌だ」と手放しで受け入れる人がそれだけ多くいるということだ。
もっとも、叙事詩的な槙原の歌詞そのものは絵のように目の前に再現できそうなくらい具体性に富んでいるから、それはそれでとても好きだ。好きなんだけど、自分の考えたいこととは矛盾してしまっているから困ってしまう。
ジョン・レノンのimageneを聞くと涙が出る。絶対に実現不可能な桃源郷について語られているからだ。徹底的な現実批判に満ちている。シェアをする、ボーダーがない、争いがない、世界はひとつだ、各人がそれを想像していくことによって現実に発展していく。絶対にありえない。
あの歌はいい歌だ。実現不可能な夢を哀しく語る哀しい歌だ。ありえない真実への渇望を痛いほど感じるからあたしは涙が出る。