晴釣雨読

As the train goes through the mountain path, leaning on the lightcyan window, only I would think about my fun.

2006-11-23から1日間の記事一覧

いやいや実は、

それでも楽しく歩いているのかもしれない。皆と一緒に歩きたいとごねて吠えて連れ出してもらって、疲れて座り込んでもあまつさえ転んでもやはり犬にとって散歩は基本的に、楽しいものなのかもしれない。というか、是非そうであってほしい。

犬は恨まない。

シンプルな喜怒哀楽は備わっているはずだから、散歩を「怖い」と思って連れ出す飼い主を「怖い」と思うことはあっても、それを恨むことはしない。まるで幼児虐待だ。ただ人間と違うのはそれ以上感情が高度に成長していかないことと、何も恨まないまま、何も…

犬は自殺できない。

痛い、疲れた、もう歩けない。でも毎日決まった時間に皆と一緒に連れ出されていくのを、拒否することができない。決定権がない。人間なら大層つらい毎日だろうけど、つらいという感情を考えることまではしないから毎日ああやって雨の日も風の日も、引き摺ら…

とうとう今日は

その老犬が転ぶところを見てしまった。飼い主は無言で老犬を抱き上げて、そのまま行ってしまった。 飼い主は、もしかしたら飼い主じゃないのかもしれない。犬達に話し掛けるところを見たことがないから。同じ犬散歩同士で立ち話するところも、見たことがない…

ある日気付いたら、その老イタグレは

白内障らしくて目が真っ白だった。 他のイタグレの親なのかなと思った。子供と一緒に散歩するのは人間なら楽しいものだろうけど、こうやって義務のように毎日必ず結構な距離を歩かされるのは、きっと楽しくないだろう。足元も覚束なくて体力も違って、視界も…

という名前の犬のはず。

近所でいつも、そのイタグレが4,5頭連れ立って散歩しているのをよく見る。 皆そっくりの見事なスタイルで、優雅にコトコトと歩いていく。それを何度も見かけるうちに、気付いた。どうもそのうちの1頭は老犬だ。 他の犬より足取りが遅い。その1頭だけ引…